前回と前々回に水火について研究してきた。その後も大先生の教えである『武産合気』『合気神髄』を勉強し、技に取り込んで稽古をしていくと更なる発見があったので記しておくことにする。
まず、水火で実感できたことは、要は水火は簡単に言えばイキであることである。そして水火で技をつかえばいい技になるということである。
また、天地も宇宙もイキをしており、これが水火であるこということである。水火がイキであるということを、『大本言霊学』(出口王仁三郎著)、『水穂伝』(山口志道著)では水火をイキとルビしている。つまり水火とあるのである。
そして人もイキをしている。一般的には口で息をしているという。
しかし稽古でよくよくイキを観察してみると、人のイキは口(と鼻)だけではないことが分かってくる。口だけの息づかいでは体が思うように動かないし力も出ず技にならないのである。技はイキで掛けなければならないはずなので、何かが間違っているか不足していることになる。
その問題を自分なりに解決してみた。
人は口の他に三つのイキづかいができるということである。
一つは腹でのイキづかい
二つ目は、胸でのイキづかい
三つ目は、頭でのイキづかい
これらのイキは水火である。布斗麻邇御霊の水火である。これらは呼吸といっていいはずである。腹、胸、頭と布斗麻邇御霊の水火の関係は、
腹での水火は、
胸での水火は、
頭での水火は、
腹、胸、頭で個別にイキができるが、一つの合気の技を創造し完成するためには布斗麻邇御霊の全水火のイキが必要ということになる。つまり、から始めなければならないという事である。
因みに頭での水火を説明すると、頭を上手くつかうと手に大きな力が出るほか、頭での水火が働くと、気が生まれ、その気によって顕界では見えないものが見えるようになるのである。恐らく、聞こえないモノも聞こえるようになるはずである。頭での水火も大事なのである。
人は口だけでなく腹、胸、頭でもイキができるわけだから、口の息づかいだけでなく、腹呼吸、胸呼吸、頭呼吸で技をつかうようにしなければならないと考えた次第である。