前回の『技は△から始まる』の続きである。理論化したことによって、その理合いで技をつかって稽古していくと、この理合いが技と一体化し、これは宇宙の法則であると実感できるようになった。そしてこの△法から技をつかわなければ技にならないことも自覚できるようになった。
これまで多少曖昧だった△法がはっきりと自覚でき、つかえるようになったのでそれを記す。
△法をとると、左足が体となり右足が自由に用として働く事ができるようになる。これで正面打ち一教も片手取り・諸手取呼吸法も大きな力が出るようになり、より上手くいくようである。(因みに、左右が変わっても同じように出来る)
その上手くいく理由を考えてみると、これまでの地に対して水平方向の動きだけであったのに対し、「造化の三神に△法」では、天と地(タカミムスビ→アメノミナカヌシ→カミムスビ)と地(カミムスビ→タカミムスビ)の縦と横の動きとなることだと考える。いづれにしても足も体も自由に動くようになるのである。言うなれば、独りでに動いてくれるのである。この感覚はそのうち魂に繋がるような気がする。
また、この「造化の三神に△法をとる」と、気も体も技も○、そして□にとれるようになる。つまり造化の三神の△法がとれなければ、技は○く、そして□で収められないのである。
大先生は、「造化の三神に△法をとる」や△○□について次のように教えて下さっている。
「造化の三神に△法をとる。次に○、次に□をとる。気体と液体と柔体と固体とに分かれている。それを一つにして活動していって、精神科学によって、ものを現わしてゆくのです。これを宗教家は、体の世界からは、天火水地といい、その働きを魂的に見れば、奇靈、荒霊、和霊、幸霊といっている。この原則によって宇宙の実態の様相、営みの道がわかって来る。」(武産合気P.83)
この△法の△から○、□になるわけだが、手先や腰腹、息のつかい方、精神など容易ではないようなので、更なる研修が必要であるので会得次第書くことにする。