【第904回】 胸

これまで身体の部位を鍛え、合気道の技がつかえるようにしてきた。胸についてもこれまで何度も記してきた。しかし、まだ研究も鍛錬も不十分であったようだ。
最近、胸取りの稽古を始めたのだが、最初は目も当てられないような不味さだった。そしてその不味い理由を考えて見ると、その答えは胸が十分に鍛えられていない事、そして胸のつかい方が不味いことであることが分かったのである。また、己が胸取りが少し出来るようになったので、稽古仲間や知人にやらせてみると、やはり思った通り上手くできないことが確認できた。
胸がしっかり鍛えられ、理でつかわれないと胸取りはむろんの事、他の技も上手く効かないのである。つまり、合気道の技づかいでは胸が大事であるということである。

それでは胸はどのように鍛え、つかわなければならないのかというと次のようであると考える:

胸がどれだけ鍛えられたかを試すには胸取りをやってみればいい。胸取りで相手が崩れないようでは更なる修練が必要ということになるわけである。