【第873回】 高齢者の体の要リニューアル

「第870回 今年はいい年だった」で予記したように、今回、高齢者には体のリニューアルが必要なことを書くことにする。
人の体は年とともに衰えていくわけだが、その衰えを抑えたり、出来れば向上させようといいわけである。若い内は、走ったリ、筋トレをしたり、運動をしたりして衰えを抑えたり、体の向上を図る。しかし、高齢者になると、体の衰えは気づかないうち進み、気がついた時には相当衰えていることになる。歩いていてつまずいたり、足が上がらなくなったり、手が上がらなくなったりするようになる。

そこでその衰えを何とかしなければならないと対策を講じるわけだが、それがなかなか上手くいかないのである。上手くいかない原因は、若い頃やってきたやり方でそれに対処しようとすることである。結論から云えば、高齢者の衰えの対策は、若者がやるものとは別だということである。
それでは高齢者の体の衰えを防ぎ、体の再生(リニューアル)を図るためにはどうすればいいのかを、いち合気道家の体験から書くことにする。

高齢者になれば必ず体に異変が起こる。衰えである。この衰えは若い頃のやり方では解消することは難しい。高齢者の方法でやらなければならないということである。若い頃と高齢者では体力、気力など違ってくるし、体のつかい方も違っている。例えば、若い頃は力に頼る稽古をするものだが、年を取ったら体力も気力も減じてくる。従って、高齢になれば、体のつかい方は変わらなければならない事になる。若い頃の肉体的な魄の力から目に見えない力である。息や気や魂の力である。これらの息や気や魂の力をつかうためには体の表をつかわなければならい。若い頃は、主に魄の力をつかうわけだが、これは腹などの体の裏をつかっているのである。つまり、若い頃と高齢者では体のつかい方が逆になるわけである。故に、このために高齢者になれば、宇宙の知恵と変換の勇気が必須なのである。