合気道は技を練って精進している。何とかいい技を出して、相手に倒れて貰おうと、毎度、奮闘している。
合気道の技は宇宙の法則に則っているので、その法則を見つけ、身につけ、それをつかって技を掛けるのである。宇宙の法則は無限にあるだろうから、技も無限という事になる。
しかし、宇宙の法則は無限にあることがわかっても、それを身につけていくのは容易ではない。陰陽十字ぐらいまでは何とか見つけることができるが、その先の法則をどのようにすれば見つけることができるかは難しい。
更に法則を身につけていくためにも、法則があるのではないかと思う。
その一つが合気の真髄を把握する事であるようだ。そしてこの合気の真髄を把握するためには、摩擦連行作用を生じさす事であり、その摩擦連行作用を生じさすためには、合気妙用を導く事であるということである。
これを大先生は、「こうして合気妙用の導きに達すると、御造化の御徳を得、呼吸が右に螺旋しつつ舞い昇り、左に螺旋して舞い降り、水火の結びを生ずる、摩擦連行作用を生ずる。水火の結びは、宇宙万有一切の様相根元をなすものであって、無量無辺である。この摩擦連行作用を生じさすことができてこそ、合気の真髄を把握することができるのである。」(合気神髄p87)と言われているのである。
更にまた、合気妙用を導くのは呼吸であり、呼吸を導くのは気の妙用であるといわれている。(詳しくは『合気神髄 「気の妙用」 P.85-87』を参照)
さて、それでは、どのようにすれば摩擦連行作用を生じさすことが出来るかを説明したいと思う。
片手取り呼吸法で説明する。