【第674回】 年を取ってきたら更に運動を

年を取ってくると、体が堅くなってくるし、堅くなる速度も速くなってくるまた、筋肉や体力も落ちるのが早くなる。その上、体を動かすのがおっくうになるので、そのままに生きていれば体は錆びつき、固まっていき、満足に動かなくなることになる。

体が年とともに衰えるのは自然の理である。その自然の理に従って生きていけば、己の体がどのように衰え、いつ機能停止するか等が計算できるはずである。ここでの自然の理に従うとは、体を意識せず、体のための運動等をせずに生活することである。

人は健康で長生きしたいと願っているはずである。そのために体を健康にしようとする。所謂、「健康第一」である。体は資本である。生きるための資本なのである。
若い内は、大いに体を動かし、運動をして、体を鍛えたり、筋力や体力をつけているが、年を取ってくると、段々と体を動かさなくなってくるし、そして少しでも体を動かさないようにしようとするようになってくる。歩かずに車やバス、タクシーをつかい、階段やエスカレーターでなく、エレベーターをつかい、・・・等となる。
また、アンティエージングのためのサプリメントを服用する。
サプリメントもいいだろうが、基本は体を動かすことであると思う。体を動かさずに薬やサプリメントを取っても大した効果はないはずである。

健康で長生きするために、体を健康にするためには、高齢者になっても体を動かし、鍛えなければならないと思う。また、体はそれを待っているように思える。何故ならば、体は鍛えればそれに応えてくれるからである。
それでは、高齢者はどのように鍛えればいいかというと、

これらを合気道では「禊ぎ」というはずである。
尚、ここで重要なのは、毎日やることである。体は一日周期で働いていると体が教えてくれる。高齢者は若者と違って時間があるはずだから、毎日、できるはずである。

更に、日常の生活でも、出きるだけ体をつかうように、意識して行動するといい。
例えば、エスカレーターやエレベーターをなるべく使わずに階段を昇り降りする。歩けるところは、電車やバスを使わずに歩く。電車も極力座らずに立つ等である。
云うなれば、不便を享受するということだろう。不便を享受することによって、体の大切さ、健康な体の有難さ、そして体を健康に保っていくことの大事さが分ってくる。体が教えてくれるはずである。

年を取ってきたら、若い頃より意識して、更に体をつかうように運動しなければならないと考えている。