【第228回】 元気で長生きするために
人類は豊かになると、寿命が延びるようである。今では日本人の平均寿命は、男性が79歳、女性が86歳になり、かつての人生50年を大幅に超えている。
少しでも長く生きるのもいいだろうが、願わくば自分の体と心、心身が健康の状態で長く生きたいものである。意識がないとか、体が自由にならず他人の手をかりなければならないような事態は、できれば避けたいものである。誰でもそう思うことだろうが、先のことは誰にも分からない。しかし、出来るだけの努力だけはしてみたいものである。
元気で長生きするには、いろいろな条件があると思うし、そのための努力も必要だろう。
- まず、肉体を鍛えることである。
骨を丈夫にする。カルシウムを摂り、骨に刺激を与えなければならない。血液の流れをつまったりしないようにサラサラに流れるようにする。
また、体が動けるよう、筋肉が衰えないようにしなければいい。
肉体を鍛えるには、合気道の稽古がいい。稽古をすればこれらのことを満たしてくれるので、肉体を鍛えることになる。
開祖も、「合気道ほど健康なものはない」と保証されている。
- 肉体を鍛え、健康を保つために大事なものは食べ物、飲み物である。
バランスの取れた食事をすることである。特に、タンパク質、ビタミン、カルシウムは意識して摂るようにするといいようだ。
また、水分は多めに摂るのがいいようだ。年を取ってくると皮膚が乾燥してくるので、水分は必要だ。お茶や水やジュースなどを頻繁に飲むとよい。また、稽古をする前や後にはスポーツドリンクを飲んだ方がよい。
- しかしながら、長生きに最も大事なことは、探究心でないだろうか。
人間本当にやりたいことがある人は、長生きしているようである。そこには、生きる興味と緊張がある。この明日への興味と緊張こそが、長生きの糧になるのだろう。
逆に、何も探究心がなく、興味も緊張もない人は元気で長生きできないのではないだろうか。
芸術家、科学者、芸能人、孫やひ孫と暮らす高齢者、何かに打ち込む人等などに元気で長生きしている人が多いのは、その為ではないだろうか。
その意味で、合気道は長生きのためにいいはずである。探求することは尽きることがないし、稽古は緊張する。探求心と緊張を持ち続けて修行していけば、元気で長生きすることができるだろう。
一人でも多くの合気道同士と、80,90歳になっても、元気で一緒に稽古がしたいものである。
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