【第230回】 虎の口

合気道での技の稽古では、指先を鍛えることも大事である。特に、相手を一教や二教で極め、そして押さえるためには、指先をしっかり締めないと相手に逃げられてしまうだけでなく、自分の指を鍛えることにならない。

しかしながら、相手に技を掛ける場合、はじめから相手の手や部位をしっかり握ってしまったのでは、技は効かない。技が掛からない原因の一つが、はじめから相手を握ったり、掴んでしまうことにある。

例えば、上手く技を掛けるためには、掴まずに、親指と人差し指を拡げた「虎の口」(虎口)でひっかけるようにして遣わなければならないことが時にある。

「虎の口」の重要性とその鍛錬法として、2000年5月24日に有川定輝師範は、次のようなプログラムで稽古をされたので紹介する。

「虎の口」が出来ているかどうかは、「虎の口」のかたちを見れば大体わかるようだ。このかたちも美しければならない。写真の有川師範の「虎の口」のかたちに近づくように頑張ろう。