前回の水火の縦横は手の水火であった。この手の水火は重要であり必須であるが完全ではない。稽古をしていると体がそう教えてくれる。苦情をいうのは足である。足の水火もやってくれというわけである。確かに手があれば足がある。手と足はシンクロするわけだから足が文句を言うのは当然である。
先ずは足の水火とはどういうものかを解さなければならない。手は腹と共の横に拡げ(横)、そして縮める(縦)。これが横の水火。そして手先を伸ばし(縦)、そして拡げる(横)が縦の水火であった。
これで相当な力が出るがまだ不十分なのである。何かが欠けていて、それを補えば更なる力が出ると予感するのである。それが足の水火であるということである。
足の水火にも縦横がある。足の働きは足が地に下りると地から上げるであるが、足を地に下す(下)のは吐く息による水(縦)であり、地から上げる(上)のは引く息による火(横)である。これを図にしてみると次のようになる。
縦の水火 | 横の水火 | 足の働く処 | ||
水 | 吐く息 | 下 | 縦 | 足底 |
火 | 引く息 | 上 | 横 | 足甲 |