これまで手を鉄棒のようにし、胸を板のように鍛えつかわなければならないと書いてきた。手が弛んだり、胸がしっかりしていなければ、力が出ないし技にならないからである。
技を錬磨していくと、手と胸だけでなく、他の体の部位、要は体全体を張るように鍛え、つかわなければならない事がわかってくる。お相撲さんの体のように張る事である。合気道の修業でどのように体を張るようにできるかということである。
それは“水火”である。天地の呼吸で体をつくり、つかうのである。お相撲さんのような稽古や食事などで張った体をつくるのではなく、天地の息の水火でつくるのである。
体で主要な張る部位は、手、足、胸・背(体幹)、手掌と考える。これらが張らないと技にならないが、鍛えることはできる。どのように水火で鍛えるか、つかうかというと次のようになる。因みに、これまで研究したように、水は息を吐く、火は息を引く。また、水は縮まる、火は拡がるである。
手: 出す時(縦の動き)は水、横の動きは火
足: 地に下す時は水、上がる時は火
胸・背: 息を吐く時(水)は胸、息を引く時(火)は背
手掌:手掌を張るようにするには、以前から言ってきたイクムスビの息づかいでやればいいが、水火でやればなおいい。
これらの体の部位と体を水火で張るために、