合気は布斗麻邇御霊の形、姿を技に現わさなければならない。これは大先生の教えであり、前回の論文『布斗麻邇御霊の姿を技に現わす』に記した。
合気道は技と体を練って精進しているわけだが、技だけで精進しているわけではない。合気道の技の他に、技とは直接関係のない動作や動きがある。例えば、歩いたり、手を上げ下げしたり、手を横に払ったりする動作である。
これらの動作は技に直接関係ないこともあって、布斗麻邇御霊の七つの形に収める必要はない。布斗麻邇御霊の一部をつかうことがあっても、すべての御霊はつかわない。
合気の技では動作や動きも合気道と言う武道の動作、動きであるわけだから、無駄なく、美しく、力強くなければならない。そのために、合気道の動作や動きにも、技に布斗麻邇御霊があるように、何か法則、原理があるはずである。そう思っていたところそれを見つけた。以前からその原理、原則の存在は知っていたのだが、実際の稽古の実務でつかうことができなかった。つまり、簡単にいえば分かっていなかったわけである。
それは布斗麻邇御霊から割り別れる水火で動くことである。この水火の形を動作、動きに現わすという事である。布斗麻邇御霊より割れ別れた水火の形は次のようになる。
次に、合気の動作、動きとこの布斗麻邇御霊より割れ別れた水火の形が動作にどのように結びつくかである。これまで解明できたことを説明する。