【第959回】 自由に楽しむ

毎日、自由に楽しく生きている。正確に言えば、自由に楽しく生きようとしている。超高齢者になった今が最高の時であると思っている。
己の目標が定まり、それに挑戦している。他の事は重要ではなくなり、どうでもよくなる。それが自由をもたらし、そして自由を満喫できるようになると考える。目標に向かった挑戦をし、一つの課題や問題を解決したり、新たな発見があるほど嬉しいことはない。この喜びは何物にも代えられない宝である。これに比べれば金銭や財宝など全然問題にならない。
因みに、挑戦している目標とは、これまで書いてきたように、宇宙との一体化と地上楽園建設への生成化育である。目標への完全達成は不可能とは分かっているが挑戦すべきと思うのである。ロマンであり、ロマンを楽しんでいるわけである。誰に言われたためでもなく、強制されたわけでもなく、自分の自由意志に従っているだけである。つまり、自由にロマンを楽しんでいるだけということである。

この自由な挑戦を続けるためには、やらなければならない事がある。例えば、健康を維持しなければならない。そのためには、食事、睡眠、運動が重要になる。勿論、これらも自由に楽しみたいと思っている。

まず食である。私は食べないと体重がすぐに減ってしまうので、しっかり食べることにしている。朝、昼、晩の三食を必ず食べるようにしている。喩え、お昼に時間がなかったり、食欲がなくとも何か口にするのである。おにぎりやそばやラーメンでなくともクッキーでもおはぎやまんじゅうでも、あるモノを腹に入れるのである。このように昼が小食の場合は、必然的に夜は沢山食べる事になる。こうして余り堅苦しく決めないで、バランスを取りながら自由に食べている。お腹も自由がいいようである。

朝食はこれまで食べてきて良かったものの集まりのメニューである。栄養バランスもいいし、飽きない。飽きないのは上手いと体が喜んでくれている事である。同じメニューでも、例えば、ジャムでもいろいろなものがあるから、どんなに美味いジャムでも他のモノに変わっていく。また、コーヒーを飲むが、コーヒーはドリップ、アメリカン、エスプレッソと選択肢がある。それは気分と舌、鼻、目などにお任せしている。こちらはそれを自由に楽しむだけである。

昼食と夜食はそのとき食べたいものを食べるようにしている。その食べたいモノが自炊の方がよければ自炊する。そしてその材料を買いに行く。ここで最大の課題は、買いすぎない事である。一人分であるが、お腹をすかせて買うのであれもこれもと買いすぎて後で困ってしまうのである。ここは食欲の自由を多少制御しなければならない事になる。

その時に食べたいものは同じではないから少しでも多くのレパートリーがあった方がいい。これまで学生時代や会社勤めでの体験が役立つことになる。女房と海外生活も長かったこともあり、海外での食もその中に入る。
体はそれまで体験した食を知っているので要求してくるわけである。日頃お世話になっている体にお礼をするいい機会でもあるので、体の自由にするわけである。

年のせいか、食欲が落ちたり、食欲があっても十分食べられない時がある。胃が小さくなっているからだと思う。そんな時には外食する。好きなモノの或る店に行き、一人前を食べきるのである。お店の一人前の量は若者も満足できる量であるはずだから、それを食べきることは若者の食べる量と同じになり、若者の量の胃になった事になるわけである。
また、たまに高級料理店に行ってコース料理を頼む。ゆっくり料理を味わえると同時に胃を元気にしてくれるようである。勿論、体は喜び、感謝するようだ。

睡眠も大事である。勤めに行かなくともいいから、緊張もないし、いつ寝てもいい。今は睡眠も自由に楽しんでいる。寝る時は、例の有名な句(下記)で寝れる感謝をして床に入る。
「世の中に寝るより楽はなかりけり、浮世の馬鹿は起きて働く」
私の睡眠は旅と思っている。短な異次元の旅である。長い旅は戻らない、お迎えの旅になるから、当分お断りしている。
毎晩、異次元への旅を楽しもうとしている。旅から戻ってどんなことがあったか思い出す事ができない場合が多いが、時々、大事な事や悩んでいた問題解決のヒントを教えてくれたりする。また、偶に亡くなった女房と会う事もある。睡眠も自由に楽しんでいることになるだろう。

運動も大事であることは合気道でよくわかっている。道場稽古の他、毎朝、禊をしている。身体と心が欲するようにやっている。今朝はこんなことをやりたいと謂ってくる場合もあるし、禊をやっている最中に、これは大事だからやってみろと謂ってくる場合もある。あちらさんはこちらの面倒をみるのに忙しそうだが、こちらは気楽なものである。故に、自由に楽しむ事ができるのだろう。

自由に楽しんでいる。が自由でないものがある。それは自然と宇宙である。朝、お日様が上り、夕方に沈み、夜になる。これに逆らっての生活はできない。だから従うほかない。
宇宙の呼吸にも逆らう事はできない。心臓の動きも息づかいもこれに制御されている。
自然と宇宙の制限下で自由を楽しむということであろう。