「魂のひれぶり」はこれまで何度も挑戦し、書いてきたが今回もまた挑戦する。というのは、最近、これまでと異なる力で技がつかえるようになったので、これこそが魂のひれぶりではないかと思うからである。指一本で相手を制し、導くことができるのである。例えば、片手取り呼吸法でこちらの手先、指が相手の手に触れただけで、相手とくっついてしまうし、相手を動かし、倒してしまうのである。これまでの肉体的な力、息による力、気の力とは違う力なのである。
これまでこの力は気の力、気力なのだろうと思っていたのだが、どうもこの力こそ魂であるようなのである。何故ならば、大先生が次のように教えておられるのである。
「表に魂が現われ、魄は裏になる。今迄は魄が表に現われていたが、内的神の働きが体を造化器官として、その上にみそぎを行うのです。これが三千世界一度に開く梅の花ということです。これを合気では魂のひれぶりといい、又法華経の念彼観音力です。」(武産合気P88)
ただ単に相手に触れただけでは相手と結んだり、相手を導く力(エネルギー)は生まれない。大先生の教えにあるように、魄が裏になり、魂が表にならなければならない。魄とは肉体であり、体の重さであり、魂は肉体と対照的なモノ、霊であり、精神、心と考える。これまでは魂として気をつかっていたが、気は魂とは違う。大先生が気力は魄であるといわれているように霊の体であり、霊の霊の魂とは異質なのである。
確かに、魄が裏になり、魂が表にならなければ技にならない。そのために片手取り呼吸法では魂魄を次のようにつかっている。尚、息のつかい方も重要であるがここでは省略する。