【第880回】 丸く円を描くために

前々回の「第878回 丸く円を描いて技を生み出す」で、技は丸く円を描いて生み出さなければならないと記した。これで片手取り呼吸法、諸手取呼吸法だけでなく、片手取り四方投げ、片手取りからの様々な呼吸投げ、正面打ち入身投げ等々試したが、丸く円を描くと上手くいくが、丸く円を描かないと直線的な動きとなり、相手との結びが切れたり、相手とぶつかったり、弾いたりしてしまうのを確認した。

この丸く円を描いて技を生み出すことは法則であるから、これで技を生み出さなければならないが、丸く円を描くことは難しいようなのである。技を掛ける手が丸く円を描かないのである。稽古仲間がやるのだが、不完全な丸い円になってしまうのである。
そこで分かった事は、やるべき事をやらないと丸く円を描くことはできないということである。やるべき事、つまり技を生み出す要素である。その要素には次のようなものがあるようである。

丸く円を描いて技を生み出すためには、上記のやるべき事をやらなければならない。一つでも欠ければ丸い円は描けないし、技にならないのである。一度にすべてをやるのは難しい場合は、一つ一つ身につけるようにすればいい。しかし、これらの一つ一つの要素を身につけるのも容易ではないはずである。それはこれまでの論文に書いてきた通りである。