【第845回】 日月の気と四つの宝

これまで合気道精進、技の上達とはどういうことなのか、どうすればいいのかを研究してきたが、まだ欠けたものがあり、それを探しだし、研究しなければならないと思っていた。
これまではこの部分を飛ばしてしまっており、それを無視してやっていた故に、いい技が生まれなかったわけである。

それに気づかせてくれたのは、大先生の次の教えである。
「日月の気と天の呼吸と地の呼吸、潮の干満とこの四つの宝を理解せねばいけないのである。もう一つ、澄み切った玉が必要である。この五つのものが世界を淨め、和合させてる。植芝ばかりではない、これに賛成する人は同志として光明を天から与えられ、それを観得される筈です。」(合気神髄P.14)

これまで「天の呼吸と地の呼吸、潮の干満」は研究してきたつもりだが、「日月の気」を研究していなかったわけである。多少は研究していたようだが、よくわからず、その本質的な重要性に気がついていなかったのである。
ここにきてようやく「日月の気」、そして「天の呼吸と地の呼吸、潮の干満」の四つの宝とその重要さが分かってきたのである。

「日月の気」について、『大本言霊学』には、
「天之御中主神、其言義は天地の初虚空の正中にシルシイキと云御名にて即ちアメの正中のシルシをなして其御形○・是の如し。則ち天之御中主の御霊なり。・・・
一心のポチは即ち天之御中主神イマスの宮なり故に心動てはの形をなし動けばの形を為す。動かすのは吾にして動くはポチなり。善悪正邪の別は一心のポチよりオコる。所謂一元のなり。此の御霊の御像は即ち○・(日)○・(月)﹅(星)なり。萬物この御霊より発するなり。」(「大本言霊学」出口王仁三郎著)とある。

ここからわかることは、

そして日月の気が生まれれば、その後、天の呼吸と地の呼吸、潮の干満と続ければいいわけである。これは、これまで布斗麻邇御霊とアオウエイの言霊等で書いてきているので省略する。

合気道の技の初めは日月の気、つまり天之御中主の神になることであるということであるだろう。
尚、この「日月の気と四つの宝」がわかってきたことによって、(真の)合気道は天地と宇宙との交流をする、しなければならないということが見えてきた。これは次回にする。