【第844回】 魄の稽古から脱出するために

久しぶりに見取り稽古を一時間した。稽古相手がいなかったからだ。
これまでも、相対での稽古相手と技を掛け合い、受けを取り合わずに、見取り稽古をしたことは何度もあったが、あまり稽古になったとは思わない。ドタバタ技を掛け合っていた方が発見が多いし、身に着くことが多かったからである。
しかし、今回はいい見取り稽古が出来たと満足している。これからも出来るだけ見取り稽古をすることにした。

今回、見取り稽古をしていて分かった事がある。稽古をしている稽古人は、ほとんど私の後輩になるので、私がかってやっていたようにやっている。私も過ってはこのような稽古をしていたと思い出した。懐かしく思うと共に、これでは合気道の目標である宇宙との一体化などは難しいだろうと思った。稽古相手との一体化さえ出来そうにない。

ほとんどの稽古人は所謂、肉体主体での魄の稽古をしている。勿論、自分もそうだった。しかし、更に上達するなら、この肉体主体の魄の稽古から抜け出さなければならない。しかし、経験上それは容易ではないのである。やるべき事をやらなければならないからである。
見取り稽古を見乍ら、どうすれば魄の稽古から脱出できるか考えてみたのである。これまで書いてきたようにいろいろあるが、最重要な事を最低記してみることにする。

次に、魄の稽古からの脱出するために次の事を止め、そしてそれを変えることが必要だと思った;