【第817回】 腹を鍛える・練る

武道界では腰腹がしっかりすることが必須である。しっかりするとは、頑強で柔軟であるということになろう。合気道でも腰腹は大事である。腰腹がしっかりしていなければ、技が上手くつかえないし、体が上手く動いてくれない。技と体が上手くつかえるように腰腹を鍛えるわけである。
今回は腹を鍛えるという見出しにしたが、腰腹と記したのは、腰と腹は表裏一体で働いてくれるからである。腰があっての腹であり、腰があるから腹が働けるということである。つまり、腰は体(支点)、腹は用(働き)である。従って、体の腰がしっかりしていれば、用の腹が十分に働けることになる。

今回は腹を鍛えるに焦点を絞ることにする。
これまで、技を練る稽古で、手と結んだ腹で技をつかわなければならないと書いてきたが、技を練る稽古を続けることによって腹が鍛えられることになるわけである。
しかし、今回は更に腹を鍛えるためにはどうすればいいのかを研究してみたいと思う。
腹を鍛えるとは、大きく次の二つに分類できるだろう:

  1. 肉体的腹の外的鍛錬。腹筋を鍛えること。これが一般的な腹を鍛えるということだろう。
  2. 腹中の内的腹の鍛練。主に、気で腹中を練る。この場合は、腹を鍛えるというより、腹を練るの方が相応しいと思う。
この1.の腹を鍛えることは日常生活の場でも出来る事であるが、2.の腹を練るのは、日常の場では難しく、稽古に於いてのみ可能であると思う。

<腹を鍛え・練る法> 今回の腹を鍛えるはここまでとする。その内に新たな方法が出てくると思うので、その時が来たらまた書くことにする。