【第817回】 高皇産霊神・神皇産霊神から摩擦連行作用
前回の第816回「高皇産霊と神皇産霊」で、高皇産霊、神皇産霊が右と左に螺旋し舞い上がり、舞い降りて摩擦連行作用が生じると書いた。
前回記したように、今回は、これをもう少し深く探究してみることにする。
道場の相対稽古や禊ぎの稽古で試しているが、次のような事がわかってきた。
まず、連用作用するものは、手と足である。(勿論、腰腹が重要だが、事を分かり易くするために、先ずはここでは忘れることにする。)
- ・手と手
・足と足
・手と足
が繋がり・結び、そして連動して動く
- 手も足も左右外側に回る(右は時計回り、左は反時計回り)
- 右の手と足が右が回ると左の手と足が左に回り(開き)、今度は左の手と足が左、右の手と足が右と連動して動く。
これが螺旋の動きを生じる。横の螺旋である。
- 手の先と足の先の気は、右側は右周りの円(螺旋)、左は左回りの円(螺旋)を描く。手足を動かさなくとも、気で円(螺旋)を描くようにすることが出来る。
この円(螺旋)は横に対する縦の螺旋である。
- これで手をつかい、足をつかうと、摩擦連動作用を自覚できる。
摩擦は特に足で感じる事ができる。
- 但し、そのためには、足をしっかりと地に下ろさなければならない。踵から下ろして、そして足先で体重移動するのである。これで足先と腹と手先がしっかり結び、連動して動き、足と地との摩擦を感じるのである。
- 従って、技を掛ける際は、陽の手と足だけでなく、陰の手と足にも気を流し、陽に働く準備をしなければならないことになる。陰にある手と足も意識し、気を入れると、技は上手くいくようになるはずである。
これが摩擦連行作用であり、その重要なところであると考える。だから、大先生は、「この摩擦連行作用を生じさすことができてこそ、合気の真髄を把握することができるのである。」と教えておられるのである。
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