【第816回】 高皇産霊神と神皇産霊神

布斗麻邇御霊の運化に合して技と体をつかうようにしている。今、この中の高皇産霊神・神皇産霊神両神合体の御霊を重点的に研究している。そして気がついたことは、この両神合体の御霊を間違いなく、そしてしっかりとつかわないと気が生まれないし、力も出ないし、技にならないということである。
これまで一教(正面打ち)は難しく、合気道の奥義の技であろうと書いてきたが、それが何故、難しく、そして奥義と思うほど深淵なのかがわかってきた。

布斗麻邇御霊の中のは、高皇産霊神・神皇産霊神両神合体の御霊という。まず、高皇産霊神と神皇産霊神は合体しているということである。の中に、高皇産霊神と神皇産霊神の御霊が収まっているということである。ということは、高皇産霊神と神皇産霊神の御霊は別々にとしても働くということでもある。
次に、「高皇産霊、神皇産霊の二神の、右にらせんして舞昇りたまい、左にらせんして舞い降りたもう」と云われるように、高皇産霊は右にらせんして舞昇り、そして神皇産霊は左にらせんして舞い降りわけである。以前は両神合体ので行われると思い、技と体をつかっていたが、思うようにつかえなかった。そこでを分けてでつかうと上手くいくようになるのである。腹と足と手を高皇産霊で右にらせん  して舞上げると、後ろの足先は左にラセン  して地に舞降り、そしてで十字に返すのである。これを反転々々していけばいい。
そしてこれから摩擦連行作用を生ずることになり、生きた技が生まれるのである。これを大先生は、「この摩擦連行作用を生じさすことができてこそ、合気の真髄を把握することができるのである。」(合気神髄p87)と教えておられるのだと考えるところである。
摩擦連行作用は次回とする。