【第779回】 失敗した技から学ぶ

己自身の経験と後輩たちの稽古を見ていると、同じ問題を経験していることが分かる。技がある処で止まってしまったり、相手に頑張られたり返されてしまうのである。これはほとんどの稽古人が経験するわけだが、この問題に対する対応が人によって違ってくる。例えば、それを失敗と自覚したり、しなかったりする。自覚しなければその失敗はそのままになる。それを失敗と自覚すれば、失敗した技を自主稽古で繰り返しいろいろ試したり、先生や先輩に聞いたりして改善しようとする。改善しようとすれば、その時出来なくとも何とかしようと心のどこかに持ち続けるものである。そしてある機会にその問題の原因と解決策が忽然と現れるものなのである。

失敗する技の問題の典型的な例として、

これらの失敗と問題は誰でも経験するはずである。上達する人はこのような問題に気づき、そして解決しようとするはずである。他にも多種多様な問題に遭遇し、失敗するはずである。失敗から逃げず、失敗から学び、失敗に感謝すればいい。