【第727回】 魄から魂の学びへの要件とステップ

魄の次元から魂の次元に入っての稽古をすべく努力しているが、お蔭様で少しずつ魂の稽古に入ってきているようである。
ここまでで分かったことは、まず、“魄が下になり魂が上・表になる、魄の世界を魂の世界にふりかえる”ということである。大先生が、「合気は魄を排するのではなく土台として、魂の世界にふりかえるのである。魄の世界を魂の世界にふりかえるのである。魄が下になり、魂が上、表になる」と言われていることである。この意味が分かり、そしてこれを片手取り呼吸法などで多少遣えるようになった事である。

次に、天の呼吸から地を動かすことである。これを大先生は、「天の呼吸との交流なくして地動かず、ものを生み出すのも天地の呼吸によるものである。」と言われている。
これを片手取り呼吸法でやると、掴ませる手と反対側の体の軸に、天の呼吸の吐く息で気を地に落し、足底を左に回すと、体は右に螺旋に廻り、反対側の体と手が上がる。摩擦連行作用である。また、これが天の呼吸(吐く息・縦の動き)で地(引く息・横の動き)が動くということと感得する。

そして魂が出てくるようになるのである。これも呼吸法で実感できるようになる。
大先生は「自己の魂が、身心によって科学されて出てくるものである。」(武産合気 P.81)と言われている。
魂は身心によってつくられ、身心から出てくるといわれているのである。作為的に出すのではなく、自然と無意識に出てくるのである。そして魂が身心から出るためには、身心によって科学されて出てくるのである。科学されるということは、宇宙の法則に則り、宇宙の営みに合致するということである。宇宙の法則に一体化した身心と技をつかえば、魂が出るわけである。

魂の次元に入り、魂の技をつかうためには上記の要因やその他の要因を身につけなければならないと考える。これらの要因はMUSTであるから、法則であり、科学であると考える。
そこで魂の学びの稽古に入るまで、どのような要件の稽古をどのような順にやればいいのかをまとめてみた。勿論、他の要因もあるがスペースの関係で最小限に絞った。小さくて見難いかもしれないが、それを下記の図表にしてみた。
詳細は図表が示しているので省くが、図表の説明は回を改めてすることにする。