【第717回】 時間との競争

一週間後に2020年になる時にこの論文を書いている。このように節目の時、人はこれまでと違ったことを思うようである。今年はいい年だったのか。何か発見があったのか、少しは成長したのか。来年はどんな年になるのか、何をしようか等などである。
更に年を取ってくると“死”ということを段々と考えるようになる。死も取分け己自身の死についてである。

死ぬことは怖くはなくなってくる。それに、いつお迎えが来ても不思議ではない状況になってきている。女房は先だっているし、子供ももいない。自分がどこかで倒れたらどうするか手筈が整っている。悲しむ者もいないから心配はない。

しかしもう少し生きていたいと願っている。まずは80才までは生きたいと思っている。何故ならば、人はというより、私自身は80歳で一人前になれるように思えるからである。今はまだ半人前であるから、一人前の自分を見たいし、今の半人前の自分がどれだけ変われるのかを見たいからである。

80歳までの願いが叶ったとしたら、次に願わくば、この論文を1000回まで書ければと願う。今、論文は717回であるから、後283回分ある。その為には約5年間頑張らなければならない。年を取っての5年は長いものである。
何故1000回かというと、この論文が1000回を迎える頃に、どれだけ合気道が深く分かるようになるか、自分をどれだけ知ることができるようになるか、また、宇宙がどれだけ分かるようになるかが楽しみだからである。

今はまだ78歳、4月に79歳になるがまだまだ一人前ではないと実感している。再来年2021年4月に80歳を迎えるわけだが、一人前になれるかどうか自信はない。只、自分で決めているだけである。でも少しでも一人前に近づくように今日から頑張るしかないだろう。時間との競争である。

1000回の壁は更に難しく自信はない。1000回達成を強く思い、健康や食事や日常生活に注意を払っていこうと思う。更に、この小乗の生活と修業を土台にして、地上天国建設の為のお手伝いという大乗の考えによっても1000回の壁を突破したいと考えている。もしかすると八百万の神様が助けてくれるかも知れない。