柔軟運動を続けている。開脚で股関節を柔軟にしたりする腰腹の運動から、手の指一本一本、手首、肘、肩、首、足首から膝等の関節を柔軟にすべく柔軟運動をしている。息に合わせてやって来たせいで大分柔軟になったし、また、不思議な事に強靱になってきた。柔軟になることは強靭になることで、強靭になるためには柔軟にしなければならないということがわかった。
そして最近分かったことがある。それは体を張り・緩めることが自在にできること、そのためのスイッチがあること、そしてそのスイッチは息づかいであることである。
それが分かり易い、開脚での柔軟運動で説明する。
床に両足を開いてお腹や胸をつけるようにして開脚する運動である。お腹を正面の床につける運動の他、開いた左と右の脚につける運動がある。
この運動は誰でもやっているが、大体の人は、息を吐きながら腹や頭を床に着けようと頑張っている。体が軟らかい若いうちは出来るだろうが、年を取ってきて体が固くなってくると、息を吐きながらでは腹は床につかなくなってくる。また、息を吐きながらやると腰に負担が掛かるから、精々腰を痛めないようにすることである。
どうすればいいのかは以前から書いているように、イクムスビの呼吸や阿吽の呼吸でやることである。取り分け、クーやアーで息を吸いながら、腹を床につけるようにすればいいのである。
さて、この息づかいを続けて行くと、この息づかいの延長上に新たな秘密が隠されていることが分かる。人の体には多くの秘密が潜んでいるのである。
合気道はしっかり稽古を続けていればそれを見つけることができるように出来ているようだ。
柔軟運動は体の関節や筋、筋肉を柔軟にする運動であるが、柔軟にするためには、その前に強固にしなければならない。そしてその強固から柔軟へのスイッチが息づかいなのである。
開脚の柔軟運動で説明する。先述したように、開脚の柔軟運動には3つの運動がある。腹と頭を腹の前に落すものと、左右の脚につけるものである。
先ずは、腹と頭を腹の前に落す運動で説明する。