【第390回】 やるべきことを順序よく

合気道は、技の練磨を通して精進していく。合気道の技は宇宙の法に則っているし、技を練磨する体は小宇宙といわれるわけだから、技も体もやはり宇宙の法則に従って機能するし、機能させなければならないことになる。

技の練磨は、正面打ち一教など「技の形」を通してやっていくが、この技というのがなかなか解り難いので、問題である。開祖は技を示されていたのであるが、今では、これが「技」であると誰も示すことはできないだろう。ただ、「技」は我々が形稽古で練磨している「技の形」の中にあることは確かであるし、円の動きの巡り合わせの中にあることも確かである。なにしろ、開祖がそういわれているのだから。

「技」とはよく解らないものであるが、「技」には法則性があるわけだから、法則性を見つけ、身につけることが、技の練磨ということになると考える。

従って、技が凝縮している「技の形」、つまり「形稽古」を通して、技の練磨をしていくにも、法則性があると考える。やるべきものがあり、そして、やる順序があるということである。

一般的には、技の形や呼吸法でやるべきことと順序は、次のようになるだろう。
ただし、説明上やる順序は同時だったり、前後したりもする:

やるべきことはあるのだから、それをやらなければ技にならないし、技の練磨にならない。また、やるべきことのやる順序を違えても技にはならないし、相手は倒れてくれないことになる。やるべきことを順序よくやるしかないだろう。