【第387回】 宇宙の営みを自己の内に感得する

合気道は、宇宙組織をわが体内に造りあげていき、宇宙組織をことごとく自己の身の内に吸収し、結んでいかなければならない、といわれる。

そのためには、宇宙の営みが自己のうちにある、を感得しなければならない、と教わっている。合気道の技は、宇宙の条理、宇宙の法則、そして宇宙の営みに則っていなければならないので、技の練磨を通して、宇宙の営みを感得し、さらに、それが自己のうちにあることを感得し、もしなければ、それを身につけていかなければならない、ということだろう。

まず、宇宙の営みとはどういうことを意味するのか、考えなければならないだろう。これまで教わったり、開祖の残された聖典から、次のようなことではないかと考える。無限にあるだろうが、その内のいくつかを書いてみる。

このようなことが、宇宙の営みであるとすれば、これらの宇宙の営みが自己の内にあるはずである。もしそれが自己の内に感得できなければ、身につけるように修行していかなければならないだろう。上記の事柄を順に考えていくと、次のようになるだろう。 まだまだ宇宙の営みはあるわけだから、合気道の稽古を通して、引き続きそれを探し続け、身につけていかなければならない。そうして修行していけば、宇宙が自己の身の内に入り、宇宙と一体化し、開祖のように「我、宇宙なり」となる日が来るかもしれない。それが無理でも、宇宙に少しは近付くはずである。