【第174回】 足できめる

合気道は技を練磨しながら進む道であるが、技をどうしても手で決めようとしてしまう。これは手捌きとなり、なかなか決められないものだ。手を遣わなければ技はきかない。だが、手が十分働くためには、足の働きがなければならない。技は足でかけるといってもよいだろう。

足の遣い方を間違えれば、技は決まらない。足の遣い方にも、法則があるようである。但し、その法則は、ただ稽古をしていても身に付かないようなので、意識してその法則をひとつひとつ見つけ、身につけるように努力していかなければならない。

私が見つけた足遣いの法則を幾つかここに紹介してみよう:

技を掛けるときは、手の遣い方は注意するようだが、足の遣い方も注意する必要がある。技は足で掛けるとも言うように、足が上手く遣えなければ、技は効かないはずである。しかし、足は手と違って、思うように動いてくれないものである。手と違って、頭から遠いせいか、脳の指令が上手く届かないようだ。

昔から、「手は頭の働き。足は内臓の働き」と言われている。足の動きは、頭ではなく、足に覚え込ませなければならないようだ。