【第14回】 剣をつかう手足連動の稽古

合気道の技をかけるときには、手足を連動して使わないとなかなか上手くいかない。道場で稽古する場合、それを注意してやっても相手に頑張られたりすると、リズムが狂ってしまうので難しい。

手足の連動、つまり同じ側の手と足が出、出た手と足両方に重心が移動し、それが左右リズムをもって、とどこうりなく連動して動くことである。
この手足の連動の稽古を一人でやる方法として、剣(木刀)での稽古がいい。木刀は軽い木刀より鍛錬用の重い木刀の方がやりやすい。

先ず、正眼の構えから左足を前に進めながら太刀を天に突き立てるように振り上げる。手の重心は左足が進むにしたがって左手に移る。脇を開き右足を出しながら振り下ろす。手の重心は右足とともに右手に移っていく。打ち終わったら足の重心が前足の右から後ろの左足に移動、手も右から左に重心が移動する。動きを切らないように木刀を振り上げながら足の重心は右に移動、手の重心も右に移る。そこから前にある足に重心を移し、前にもどって繰り返す。また、手を変えて(左手上、右手下)、左半身での稽古をする。
手と足を一緒に左、右、左、右・・・・と交互に連動して使えばいいのである。
はじめは木刀を片方の手で握り締めてしまい、足との連動が難しいが、木刀の握りは常に左右片手で持つようなつもりになるといい。

木刀を振り上げるとき、脇が開かず肩がぬけないと、リズムがつくれないし、また肩を痛めることになる。従って、早く強くは振らず、ゆっくりと振る。また、もう一つの注意点は体面を平面に使い、ひねらないことである。そしてその体面を左から右、右から左と規則正しく変換し、木刀が常に身体の前にあって身体を防御するようにする。