【第1011回】 気を出し、気を感じ、気をつかう稽古法
ようやく気を出し、気で技をつかえるようになってきたが、相対での稽古相手にはこちらが気を出し、気で技と体をつかっているのが分からないようだ。片手取り呼吸法でも正面打ち一教でも前と変わりないと思っているようだ。
相手がどうかは本来こちらには関係ないことなのでどうでもいいといえばどうでもいいのだが、折角一緒に稽古をしているわけだから、相手にもわかってもらえた方がいいし、また、余りにも鈍いと腹も立つので何とか気を分かってもらう方法がないか考えていた。そしてある方法を見つけた。
この方法は無意識の内に以前からやっていたのだが、それを意識してやったのである。立ってもできるし、座っても、椅子に腰かけてもできる方法である。
- 相手に手を出してもらい
- こちらの手をその上にのせる。相手とこちらが一体化する。凝結力と引力をもった気が出る事になる。
この際大事な事は、肩を貫くことである。肩を貫かないと手の力は肩で止まってしまい、手に腰からの力が流れず、重い手にならない。相手の手の上に置いたこちらの手は腰と結び、手の下に体の重さが掛かることになる。
- 凝結と引力の己の手を動かさずに、手に体重を掛けると相手の手と体は浮き上がってくる。これで相手を自在に導く事ができるようになる。凝結と引力の気が働くと、相手の気持ち、心が見えるようになる。手を上げようとしているなとか、逆らおうとしているな等がわかるようになるのである。
手を手で下ろしてしまうと、相手の手は結びが切れて離れて落ちてしまう。己の手には常に体重が掛かるよう、切れないようにしなければならない。
- 相手の手を何とかしようとか、相手を意識したり考えると気が働かなくなり、相手の手は離れてしまう。
相手とではなく、天の気と地の気に己の気を合わせなければならない。
道場では稽古時間にはこのような稽古をしないので、自主稽古の時間や喫茶店で気楽にやってみせているが、分かり易いし、摩訶不思議を感じることができるようで、気を出し、感じ、つかうためにいい稽古法だと思っている。
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