年を取ってきて体の働きが以前と大きく変わってきた。勿論、ネガティブな変わり方である。
まず、手足が思うように動かなくなった事である。手足がつっぱり思うように動かないし、歩けない。ロボットの動きとあまりかわらない。そして躓いたり、長く歩くと疲れるようになる。
もう一つは、朝目覚めてもなかなか起き上がろうとしなくなったことである。いつまでも横になっていた方がいいと思っているのか、起き上がるには何か決心が要るのである。
こんな状態が結構長く続いたので、何とかしようと考えていたが、その原因と解決法を見つけることができたようである。
最初の手足が思うように動かなくなった件である。その原因は、合気道的に云えば、魄で手足を使い続けていた事である。肉体で肉体をつかっていたということで、合気道の技を魄(肉体的力)で掛けているという事になる。若い内はいいが、年を取ってくると体を壊すし、いい技にならない。
よって、この解決法は気をつかうということになる。気で体と技をつかうのと同様、気で体を使えばいいし、つかわなければならないという事になる。
稽古での技づかいと日常生活の手足づかいは同じであるはずだからである。
手を手で上げたり下げたりするのではなく、気で動かすのである。足も同じように気をつかうのである。気のつかい方は技でつかっているようにすればいい。簡単に言えば、縦―横―縦の十字である。つかう箇所を十字でつかうのである。
もう一つある、布斗麻邇御霊から割れ別れたる水火の息と気の形でつかうのである。手も足も軽快に動くようになり、身も軽くなる。
次の「朝目覚めてもなかなか起き上がろうとしなくなった」事である。
その原因は、頭に気がない状態である事である。人の体は頭に気がないと動かない。頭に気がない状態は寝ているか、意識があっても動けない状態なのである。故に、体を動かすためには頭に気を入れ、気を満たす事である。頭に気を入れる事は容易である。目を開いたり、自然の音や年の囀りを聞いたり、何かに集中したりすればいい。
不思議な事に、頭に気を満たすと手、体幹、足も気で満たされるのである。
これで本当に目覚め、そしてここから活動が始まることになる。
頭に気を張ると手、体幹、足も気で張り、頭が体の中心となるようであるが、この頭の働きの重要性を大先生が次のように教えておられる事と関係あるように思う。
「自分の腹中を眺め、宇宙の造り主に同化するようずーと頭に集め、造り主に聞く。すると気が昇って身中に火が燃え、霊気に満ちる。」(合気神髄)
日常生活に於いても頭の働きを大事にし、手、体幹、足にも気を満たしてつかっていきたいと思っている。因みに、居合でも頭で剣を抜くと上手くいくようである。