【第1010回】 気から魂の技へ

以前から書いているように片手取り呼吸法を繰り返しやりながら新しい技を身につけるようにしている。最近身につけた技は「円の動きの巡り合わせ」であり、そして皆空の中心をついて技を生み出す円の極意による技づかいである。
片手取り呼吸法をこれでやるとこれまで以上にいい技がでるし、これまで目指してきた合気道の技であると実感出来るようになったのである。

この感覚が正しいのか、このやり方でいいのかを確かめるべく大先生の教えがどうなっているかを調べてみた。これはいつもやっている事である。独りよがりをして間違った方向に行かないためであり、これは間違いないという保証を得るためである。
これに関して、大先生は、「円の動きのめぐり合わせが、合気の技であります」(合気神髄p120)と言われているし、また、「円の極意は皆空の中心をつき、技を生み出すことにあります。」(合気神髄P.121)と言われているからこれで間違いないことになる。

皆空の中心を突いて片手取り呼吸法をやると、これまでと違った感覚と技になるので不思議に思っていた。これまでの気の技とも感覚と技が違うのである。
気は、体や手を縦―横―縦―・・・と十字につかい、相手の体を凝結し、ひっつけて技にするが、皆空の中心をつく円の技は何か別のモノが働いているように体感するのである。これが何かは次の大先生の教えでわかった。
「円の動きのめぐり合わせが、合気の技であります。技の動きが五体に感応して、おさまるのが円の魂であります。・・・皆空に中心が生じるとき気を生み出します。皆空の中心より無料無限の宇宙に気結び、生結びするのが魂であります。魂は一切を生み出すものであります。不滅の生み親であります。」(合気神髄P.120)
この違って感じたものは魂だったのである。皆空の中心を突くことによって、始めは気が生まれ、そして魂が生まれるということなのである。これはこれまでやってきた教えで説明できる。
最初の皆空の中心を突いて生じる気は“う”からのものである。腹中、体の裏から出る気である。これはこれまで稽古してきた事である。
この気が“え”で腹から胸、仙骨を通って体の表の背中に流れ、体を包む。である。皆空の中心を息を引きながらつくと、体を覆っている何かが宇宙と結びつく気持ちになる。これが魂ということのようだ。この魂は自分と相手の心と体を結び、導き、技にするように思える。
先ずは、片手取り呼吸法をこれまでの気の片手取り呼吸法から魂の片手取り呼吸法へ変えていきたい。そして他の技も魂の技にしていきたいと考えている。