【第1009回】 片手取り呼吸法の再構築

20年以上にわたって片手取り呼吸法を自主稽古してきた。道場稽古の前や後に仲間と技を掛け合って探究してきた。お陰で片手取り呼吸法が上手くつかえるようになっただけでなく、片手取り呼吸法からいろいろな事を学ぶことができた。
最近では、気で技をつかうことができるようになった。相手を気で凝結し、ひっつけて技を掛けられるようになった。また、前回の「第1008回 腹から腰」に書いたように、腹を鍛えたら今度は腰で体と技をつかわなければならないことも学んだ。更に、「円の動きの巡り合わせ」「右足を動かさない」「腰足手の一致」等も学んだ。

直近は気で技を掛けるようになったので、これで片手取り呼吸法はほぼ完成かとも思ったが、上述の新たな教えが技に入っていないことにより、まだまだ不完全であることを自覚した。
その典型的な例は、足のつかい方である。足は腰→足→手と使わなければならないわけだが、足を省いて腰→手と使っていたことである。以前は腹→手だったわけであるから更にひどい。
腰→足→手と足をしっかりつかえば、腰の力、つまり体の力がつかえるようになる。また、腰→足→手で軸ができ、大先生の言われる「腰足手の一致」になる。

次は手である。この手の出し方が難しかった。いろいろ試し、これでいいだろうと何度も思おうとしたが不完全だった。そして手は円の動きの巡り合わせの螺旋でつかえばいいことが分かり、それで手も上手く使えるようになった。もう少し詳しく言えば、手先で皆空の中心をつくのである。これまでは手をどこに出せばいいのか、どう出せばいいのか分からなかったので、無暗に手を動かしていただけなので力も出ないし、技にならなかったわけである。
皆空とは自由自在ということであり、その中心をつくわけであるが、具体的にどうするかというと、手の螺旋の動きで相手の中心をつくことだと考える。また、これは己の中心線上を進める手でもある。腰腹足の一致である。これによって皆空に中心が生じる事になり、そして気が生じるのであると大先生は云われているが、実感出来る。強力な力が出るが気の力なのだろう。

新たな教えを取り入れ、入れ込み、これまでの片手取り呼吸法を再構築していきたいと思う。